千野香織・西和夫 著 美術史の眼 建築史の眼 フィクションとしての絵画 ぺりかん社
日本の屏風絵・ふすま絵について調べていて見つけた本。歴史絵巻、色紙、屏風絵などの日本絵画から一枚を選び、美術史と建築史の立場から論じている。伝えたいことを伝えるために絵師はやらせにも近い演出をし、それをあたかも観ている人は自然に感じるようなトリックを使って描く。絵に描かれるものの信憑性は学者の間でまだ色々と論議されているらしいけれど、ひとつひとつを読みといていくのが面白い。
もうちょっと絵に対して知りたいところだけど専門的な知識がなくても分かりやすい。